(参考)山下の研究

目次

研究の概要

「本研究では,ネット上の多人数のアバタに視線を向けて会話を促進させる「アバタ視線パターン調整ツール」を提案する.本ツールにより,ユーザの操作するアバタは複数人のアバタの会話に加わることが容易となり,会話をことが可能となる.」

大目的

近年、人とコンピュータのコミュニケーションをより分かりやすくするための研究が進められている。以前までは、人とコンピュータの付き合いといえば、文字情報や音声,画像,動画が主であった。近年は、人とコンピュータのコミュニケーションの新たな手段として、コンピュータの画面上に表示される人型のキャラクタである、アバタや擬人化エージェントが用いられるようになった。従来までの文字情報などをアバタや擬人化エージェントに発話させる他、人間同士のコミュニケーションにおいて重要とされている非言語情報をアバタや擬人化エージェントに組み込むことにより、人とコンピュータのコミュニケーションが円滑になると考えられている。われわれは、この擬人化エージェントやアバタの適切な感情表現がどういったものかを探り、人とコンピュータとのコミュニケーションをわかりやすくする研究を進めている。

その中で本研究では、人が自然に無理なくコンピュータに接することが出来る対話インタフェースの実現を目標としている。そのために今回は、「アバタ」と「視線」に着目し、アバタが視線を向けるパターンを状況や必要に応じて調整できる「アバタ視線パターン調整ツール」を提案する。

小目的

背景 − アバタの利用 −

近年、ネットワーク環境の充実に伴い、インターネットを介したネット・コミュニティが増加している。それらのネット・コミュニティで用いられる、仮想空間上に表示され,ユーザの代理となるキャラクタをアバタと呼ぶ。ネット・コミュニティでは、各ユーザのアバタに言語的・非言語的動作をさせることでユーザ同士のコミュニケーションを成り立たせている。

問題点

しかし、現在のアバタは、視線表現について、人間が普段のコミュニケーションで自然に行っている視線行動の実装が欠けている。人間の場合、多人数会話中に話し手は、周囲の聞き手にも視線を向け,円滑で自然なコミュニケーションを行っている。しかし、アバタの場合は、多人数会話中であっても、視線が常に正面に固定されている。そのため、ユーザに違和感等を抱かせてしまい、アバタを用いた仮想空間上での自然なコミュニケーションが困難となっている。

目的 アバタ視線パターン調整ツール」の提案

本研究では、アバタを用いたネット・コミュニティにおいて、アバタの視線を適切なタイミングで、正面以外にも向けることが出来れば、ネット・コミュニティ上での円滑なコミュニケーションが行えると考え、アバタの視線パターンを正面以外にも調整することが可能な「アバタ視線パターン」調整ツールを提案する。

アプローチ- 観察及び、実験の提案 -

ツール作成のため、

(1)会話中にどのタイミングで正面以外の聞き手に視線を向けるかを確かめるため、多人数会話を観察する。

(2)(1)で得られた視線パターンが聞き手に与える効果を調査するため,アバタに視線パターンを実装しそれを評価する。

研究計画

「観察」「ルール抽出(モデル化)」「エージェント作成」「実験評価」 の手順で進める.

(1)大学内で行われたポスター形式の研究発表をビデオにて撮影(済)

(2)視線パターン抽出(済)

(3)エージェント作成(済)

(4)実験設定と評価項目作成(済)

(5)実験実施(済)

(6)実験結果検討,考察(済)

(7)論文作成(済)