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2003年度の例会・総会の日程は次のように行われます。
8月例会 (会員以外の方でも参加いただけます。事前登録や参加費は必要ありません。)
日時 |
8月19日 14:00〜17:00 |
場所 |
東京大学本郷キャンパス工学部6号館3回セミナー室A |
テーマ |
「話し言葉に関する最近の研究動向」 |
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招待講演【1】
時間 |
14:00〜15:30 |
講演者 |
小磯花絵 国立国語研究所 |
タイトル |
「談話構造と韻律特徴との関係
−『日本語話し言葉コーパス』を用いた予備的分析−」 |
概要 |
本研究は,現在国立国語研究所が中心となって作成している『日本語話し言葉コーパス』を用いて,談話構造と種々の韻律との関係を明らかにすることを目的とする.韻律情報として,談話境界付近の(1)音節長,(2)ポーズ長,(3)アクセント位置のF0値,(4)韻律句の切れ目の強さ,(5)句末境界音調の5つに着目し,談話構造中の位置や談話の内容的連続性の強さの影響を調べる. |
参考文献 |
[1] 小磯花絵・米山聖子・槙洋一・Janice Fon (2003):
『日本語話し言葉コーパス』を用いた談話構造と韻律との関係に関する一考察,
「人工知能学会言語・音声理解と対話処理研究会」,SIG-SLUD-A203, 139-144.
[2] Kiyoko Yoneyama, Hanae Koiso, and Janice Fon (2003):
A Corpus-based Analysis on Prosody and Discourse Structure in
Japanese Spontaneous Monologues, ISCA & IEEE Workshop on
Spontaneous Speech Processing and Recognition, 27-30.
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招待講演【2】
時間 |
15:30〜17:00 |
講演者 |
堀内靖雄 千葉大学 |
タイトル |
「視覚障害者のための数式の音声読み上げ方法の検討」 |
概要 |
視覚障害者は、従来、点字を用いて、様々な情報を獲得してきたが、PCおよび音声合成ソフトの普及により、PCを通じて様々な情報にアクセス可能となってきている。音声を用いれば、WWWブラウジングはもとより、Windowsなどの様々なソフトを利用可能である。しかしながら、音声読み上げでは理解困難な表現として、数式の音声読み上げが挙げられる。数式の読み上げ方には決まった規則がなく、また、読み上げる情報も曖昧であり、視覚情報と併用しない限り、理解が困難である。本発表では、視覚障害者が音声のみで数式を理解できるよう、数式の読み上げ方法の検討を行なった結果について報告する。 |
参考文献 |
[1] 表及び数式の音声化の検討
藤原敦史,渡邉実,岡本修一,堀内靖雄,市川熹
第13回ヒューマン・インタフェース・シンポジウム
論文集, pp.643〜648(1997)
[2] 数式の音声化の検討
渡辺実,堀内靖雄,市川熹
電子情報通信学会 信学技報 SP97-53, 人工知能学会
研究会資料SIG-SLUD-9702-3(10/23), pp.17〜22 (1997)
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6月総会・例会
(招待講演は会員以外の方でも参加いただけます。総会は会員のみになります)
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招待講演
時間 |
15:00〜16:30 |
講演者 |
安藤 繁
東京大学大学院情報理工学系研究科
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タイトル |
「初期特徴抽出におけるセンシング技術と画像処理技術の融合」 |
概要 |
人間の視覚システムは,光学的な構造とメカニカルな構造と
回路的な構造が巧みに関連しあって作られている。
工学における優れたセンサも同じように種々の構造を巧みに
組み合わせて高い性能を実現している。今回の講演では,
著者らのセンシング技術と信号処理技術の両面からの
融合的アプローチについて,その理論的背景を含めて紹介する。
具体的には,
1)視線振動と時間相関イメージセンサによる固視微動型特徴抽出
2)ヘテロダインモアレ立体計測と三相照明式法線ベクトル計測
3)自己矛盾を最小化する数値微分演算子とその応用
を取り上げ,現状と今後の方向性を議論したい。
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通常総会
(ここからは会員のみの参加になります)
時間(総会) |
17:00〜18:00
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時間(懇親会) |
18:00〜20:00
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4月例会
(会員以外の方でも参加いただけます。事前登録や参加費は必要ありません。)
日時 |
4月17日 14:00〜17:00 |
場所 |
東京工業大学大岡山キャンパス西8E号館10階大会議室
(地図上の24の建物) |
テーマ |
「センシング新技術とコミュニケーションへの応用」 |
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招待講演【1】
時間 |
14:00〜15:30 |
講演者 |
佐川浩彦
(株)日立製作所中央研究所ユビキタスメディアシステム研究部
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タイトル |
「手話認識技術とその応用システムの開発」 |
概要 |
手話は聴覚障害者にとって自然なコミュニケーション手段の一つである。
このため、聴覚障害者と聴者のコミュニケーションを支援するために重要
な技術の一つである手話認識技術に対する関心が高まっている。
日立製作所中央研究所ではこれまで、手話における言語的特徴を考慮し、
手指動作と非手指動作(手以外の動作)の情報を統合して手話文の認識を
行うシステムおよび認識処理の各段階における個々の方式を提案し、プロ
トタイプシステムの構築を進めてきた。さらに、提案した手話認識技術を
応用してユーザが利用可能なシステムの開発を行い、実証実験によりその
有効性を確認している。
本講演では、手話や工学的な手話研究の概要を交えて、これまで開発して
きた技術および応用システムの紹介を行う。 |
参考文献 |
[1] H.Sagawa, M.Takeuchi and M.Ohki,
"Methods to Describe and Recognize Sign Language Based on
Gesture Components Represented by Symbols and Numerical
Values", Knowledge-Based Systems, Vol.10, No.5,
pp.287-294, 1998
[2] 佐川浩彦, 安藤ハル, 小泉敦子, 岩村一昭, 竹内勝, “手話認識
技術とその応用システムの開発”, 電子情報通信学会技術研究報告,
WIT99-49, pp.145-150, 2000年
[3] 佐川浩彦, 小泉敦子, 竹内勝, 徐明, 坂上勝彦, “頭部動作と
手動作の情 報を統合した手話文認識システムの開発”,電子情報
通信学会福祉情報工学研究会, WIT2001-24, pp.49-54, 2001年
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招待講演【2】
時間 |
15:30〜17:00 |
講演者 |
小野 順貴(
東京大学大学院情報理工学系研究科システム情報学専攻) |
タイトル |
「ヤドリバエを模倣した超小型音源定位センサ」 |
概要 |
到来する音響信号から音源の位置情報を取得する音源定位の機能は、
異常検出、監視システム、対象の追跡、音声認識の前処理等、幅広い応用
をもつ。現在研究されている音源定位システムの多くは、複数のマイクロ
フォンを波長オーダの間隔で並べることが必要であり、その小型化は困難
である。しかしながらヤドリバエという生物は、体長1mm程度であるにもか
かわらず優れた音源定位能力をもつことが知られている。近年、Milesら
の研究により、このヤドリバエの鼓膜の構造が詳細に調べられた[1]。
我々は、このヤドリバエの鼓膜の構造のモデル化、一般化により、超小型
音源定位を可能にする新しい音響センシングデバイスの実現を目指し、
研究を進めている。本講演では、Milesらの研究を紹介した後、我々が
提案する音源定位センサの構造と振動モデル、試作センサを用いた
基礎実験[2]、現在進行中の半導体微細加工による設計[3]等を紹介する。
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参考文献 |
[1] R.N.Miles, D.Robert, and R.R.Hoy,
"Mechanically coupled ears for directional hearing
in the parasitoid fly Ormia ochracea,"
J. Acoust. Soc. Am, vol.98, no.6, pp.3059-3070, Dec. 1995
[2] N.Ono, A.Saito, and S.Ando,
"Bio-mimicry Sound Source Localization with Gimbal Diaphragm,"
電気学会論文誌,vol.123-E,no.3,pp.92-97,Mar. 2003
[3] N.Ono, A.Saito, and S. Ando,
"Design and Experiments of Bio-mimicry Sound Source
Localization Sensor with Gimbal-Supported Circular Diaphragm,"
Transducers '03, Boston, Jul. 2003
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