|
2007年度の例会・総会の日程は次のように行われます。
6月例会 テーマ:「マルチモーダルコミュニケーション」
(招待講演は会員以外の方でも参加いただけます.)
日時 |
2007年6月13日(水)
14:00〜17:00 招待講演 (聴講無料,内容は下記参照)
17:30〜 懇親会 (会場未定,実費負担にて)
|
ご案内 |
会場:
東京電機大学 神田キャンパス11号館17F 大会議室
〒101-8457 東京都千代田区神田錦町2-2
http://www.dendai.ac.jp/d2_guide/access_index.html
交通:
JR: 御茶ノ水駅 徒歩8分/神田駅 徒歩8分
地下鉄: 淡路町駅(丸ノ内線) 徒歩3分/新御茶ノ水駅(千代田線) 徒歩3分
小川町駅(都営新宿線) 徒歩3分 |
|
招待講演1
時間 |
14:00〜15:30 |
講演者 |
松坂 要佐 氏
産業技術総合研究所 情報技術研究部門 メディアインタラクショングループ
|
タイトル |
多人数会話の工学的応用研究に関する国際動向の調査 |
概要 |
現在、ミーティングの認識、遠隔ミーティングの補助、エージェント技術への応用などを目的として、多人数会話を工学的な観点から取り扱った研究が盛んに行われつつある。本発表では、各国におけるこれら多人数会話の工学的応用研究の内容を調査することで、各々の研究の特色と分野全体の研究の動向を明らかにすることを試みる。 |
参考文献 |
特になし(資料についてはホームページで公開予定)
|
|
招待講演2
時間 |
15:30〜17:00 |
講演者 |
伝 康晴 氏
千葉大学文学部 行動科学科
|
タイトル |
3人会話における聞き手の振る舞い: 視線と笑いに注目して |
概要 |
話し手と聞き手が交互に入れ替わる2人会話とは異なり、3人以上の会話では聞き手のうちの誰が次話者になるかという問題がある。現在の話し手が呼びかけや視線によって特定の聞き手に発話を向けることで、次話者として招来することはしばしばある。しかし、このような招来を受けない聞き手が自ら次話者として名乗りをあげるためには、どうすればよいのだろうか。我々は、次話者になる聞き手と次話者にならない聞き手との振る舞いの違いを3人会話データを用いて分析し、話し手の発話を侵害しない、視線や笑いなどの非言語行動の重要性を明らかにしてきた。その一方で、これらの行動は、本来的に顕在性を持つ言語行動とは異なり、他の参与者にとって顕在化しなければ、相互行為上の意味を持ち得ない。本発表では、いわば受動的なモダリティである、これら聞き手の振る舞いが、いかにして相互行為上の意味を持ち得るのかという点について考えたい。 |
参考文献 |
o 榎本美香・伝康晴. (2003). 3人会話における参与役割の交替に関わる非言語行動の分析. 人工知能学会研究会資料, SIG-SLUD-A301, 25-30.
o 榎本美香・伝康晴. (2004). 3人会話における聞き手のちょっとした振る舞いについて. 社会言語科学会第14回大会論文集 (pp. 162-165).
o 伝康晴・榎本美香. (2005). 聞き手のちょっとした振る舞いの相互作用について. 社会言語科学会第15回大会論文集 (pp. 238-241).
o 榎本美香・伝康晴. (2005). 聞き手たちのちょっとした振る舞いと話し手の視線. 社会言語科学会第16回大会論文集 (pp. 240-243). |
|
9月例会 テーマ:「マルチメディアコンテンツの推薦と検索技術」
(招待講演は会員以外の方でも参加いただけます.)
日時 |
2007年9月12日(水)(会場案内(建物,部屋)に誤りがあり,訂正いたしました.ご注意ください)
15:00〜17:30 招待講演 (聴講無料,内容は下記参照)
18:00〜 懇親会 (会場未定,実費負担にて)
|
ご案内 |
会場:
東京電機大学 神田キャンパス7号館5階 503室
〒101-8457 東京都千代田区神田錦町2-2
http://www.dendai.ac.jp/d2_guide/access_index.html
交通:
JR: 御茶ノ水駅 徒歩8分/神田駅 徒歩8分
地下鉄: 淡路町駅(丸ノ内線) 徒歩3分/新御茶ノ水駅(千代田線) 徒歩3分
小川町駅(都営新宿線) 徒歩3分 |
|
招待講演1
時間 |
15:00〜16:15 |
講演者 |
小野 智弘 氏
KDDI研究所知能メディアグループ |
タイトル |
ユーザの状況を考慮した情報推薦技術 |
概要 |
観たい映画や聴きたい音楽,食事など,ユーザの嗜好は場所や時間帯,天候などの個人や周囲の環境,利用シーンや気分(=これらを総称して“状況”と呼ぶ)によって変化すると考えられている.このため、コンテンツ推薦サービスにおいては、ユーザ毎の嗜好の差異に加えて同一ユーザ内でも状況に応じた嗜好の差異を考慮する必要がある.本発表では,ユーザの特性に関する情報と気分や場所などの状況の複雑な依存関係を表現したベイジアンネットモデルに基づく映画推薦システムについて報告する。 |
参考文献 |
- 小野、本村、麻生:移動端末におけるユーザの状況を考慮した嗜好抽出技術, 情報処理学会誌, Vol.28, No.9, 2007(To appear)
- Ono, C, Kurokawa, M., Motomura,. and Asoh, H.: A Context-aware Movie Preference Model Using a Bayesian Network for Recommendation and Promotion, In Proc. of UM 2007, LNCS Vol.4511, pp.257-266(2007)
|
|
招待講演2
時間 |
16:15〜17:30 |
講演者 |
帆足 啓一郎 氏
KDDI研究所知能メディアグループ |
タイトル |
マルチメディアコンテンツ検索技術の研究動向とその実用性 |
概要 |
マルチメディアコンテンツの急速な増加にともない、マルチメディアコンテンツ検索技術の重要性が高まっている。特に、音楽と動画像については、一般ユーザの利用頻度が高いことから、近年研究が盛んに行われている。しかし、その一方において、マルチメディアコンテンツ検索技術の具体的なニーズや有効な活用法が未だ不明確という側面もあり、音楽や動画像配信の実サービスにおける検索は、検索対象コンテンツに付与されているメタ情報に基づくものが多い。本講演では、音楽と動画像コンテンツに対する情報検索技術の研究動向について紹介するとともに、コンテンツ配信サービスの現状を踏まえ、マルチメディアコンテンツ検索技術を実用化するために解決すべき課題を提起する。 |
参考文献 |
[1] 帆足,菅野,松本:映像情報検索技術とその評価の最前線,情報処理学会誌,Vol. 16, No. 9, pp. 1016-1023, 2005.
[2] 帆足,上月,菅谷:楽曲配信サービスを支える音楽情報検索技術,電子情報通信学会誌,Vol. 88, No. 7, pp. 529-534, 2005.
|
|
11月例会・総会 テーマ:「視覚の認知と知覚」
(招待講演,特別講演は会員以外の方でも参加いただけます.)
|
招待講演1
時間 |
13時30分−14時15分 |
講演者 |
永井 聖剛 氏
産業技術総合研究所 人間福祉医工学研究部門 |
タイトル |
classification imageを用いた視覚情報処理ストラテジーの検討:顔認知,
主観的輪郭,テクスチャ知覚,視聴覚インタラクション |
概要 |
classification image(CI)という実験手法は,課題遂行中の処理ストラテジーを非常に詳細に示すことができる利点を持ち,近年注目を集めている.例えば,顔認知を行うとき「どの部分をどれくらい強く利用するか」をピクセル単位で明らかにすることができ,従来の実験手法では検討不可能であった視覚情報処理の諸側面を明らかにしてきた.本発表では,著者の行った顔認知,主観的輪郭,テクスチャ処理,視聴覚インタラクションに関する研究を紹介し,CIの利点・特徴をわかりやすく解説する. |
参考文献 |
- Sekuler, A. B., Gasper, C. Gold, J. M., & Bennett, P. J. (2004).
Inversion leads to quantitative, not qualitative, changes in face processing.
Current Biology, 14, 391-396.
- Nagai, M., Bennett, P. J., & Sekuler, A. B. (2007).
Spatiotemporal templates for detecting orientation-defined targets.
Journal of Vision, 7(8):11, 1-16.
|
|
招待講演2
時間 |
14時15分−15時 |
講演者 |
渡邊 淳司 氏
科学技術振興機構 さきがけ / NTTコミュニケーション科学基礎研究所 客員研究員 |
タイトル |
人間の環境への働きかけとインタフェースデザイン |
概要 |
我々人間は興味の対象に対して眼球を動かし,耳を澄まし,手を伸ばすことで,視覚,聴覚,触覚から情報を得て,頭の中にひとつの世界像を構築している.しかし,普段,このような自身の行動を意識することは殆どない(例えば,日常生活において自分自身の眼球運動を意識することはない).これまで発表者は,人間が環境を探索するような行動を利用したインタフェース,芸術表現の研究を行ってきた.本発表では,視覚・聴覚・触覚について,自身の研究を紹介しながら,人間の知覚特性を利用したインタフェースのデザイン原理について述べる. |
参考文献 |
- Junji Watanabe, Hideyuki Ando, Taro Maeda, Susumu Tachi
Gaze-contingent Visual Presentation based on Remote Saccade Detection Presence : Teleoperators and Virtual Environments, Vol.16, No.2, pp. 224-234, 2007.
- Junji Watanabe, Atsushi Noritake, Taro Maeda, Susumu Tachi, Shin'ya Nishida,
Perisaccadic Perception of Continuous Flickers,Vision Research, Vol. 45, No. 4, pp. 413-430, 2005.
- 渡邊淳司,主体性の認知科学的展開
Mobile Society Review 未来心理 Vol.9 pp. 4-13. 2007.
- 渡邊淳司,「知覚」のベンディング,
春秋社PR誌『春秋』2007年1月号 pp. 5-8. 2006.
・Website http://www.junji.org/ にてダウンロード可
|
|
特別講演
時間 |
15時10分−16時50分 |
講演者 |
横澤 一彦 氏
東京大学 大学院人文社会系研究科 |
タイトル |
高次視覚の認知心理学的アプローチ |
概要 |
認知心理学的アプローチの特質を述べ、代表的な心理モデルである特徴統合理論、コヒーレンス理論、多焦点モデルなどを解説する。更に、このようなモデル化においても中心的研究テーマである高次視覚に関して、注意の瞬き、変化の見落とし、複数オブジェクト追跡など、興味深い心理現象のデモを交えながら、時間分解能、表象保持限界、分散処理限界などについての最近の研究成果を明らかにしたい。 |
参考文献 |
- Ariga, A. & Yokosawa, K. (in press).
Attentional awakening: Gradual modulation of temporal attention in rapid serial visual presentation. Psychological Research.
- Cavanagh, P. & Alvarez, G. A. (2005).
Tracking multiple targets with multifocal attention, TRENDS in Cognitive Sciences, 9, 7, 349-354.
- 河原 (2003).
注意の瞬き、心理学評論, 46, 3, 501-526.
- Rensink, R. A. (2002).
Change detection, Annual Review of Psychology, 53, 245-277.
- Suganuma, M. & Yokosawa, K. (2006).
Grouping and trajectory storage in multiple object tracking: Impairments due to common item motion. Perception, 35, 483-495.
- 菅沼、横澤 (2003).
視覚的注意とオブジェクト性、心理学評論, 46, 3, 527-542.
- Treisman, A. M. & Gelade, G. (1980).
A feature integration theory of attention, Cognitive Psychology, 12, 97-136.
- Yokosawa, K. & Mitsumatsu, H. (2003).
Does disruption of a scene impair change detection? Journal of Vision, 3, 1, 41-48.
- 横澤、大谷 (2003).
見落とし現象における表象と注意 ー非注意による見落としと変化の見落としー、心理学評論, 46, 3, 482-500.
・http://www.l.u-tokyo.ac.jp/%7Eyokosawa/index-j.html
|
|
1月例会 テーマ:「顔画像認識、ロボット知能化」
(招待講演は会員以外の方でも参加いただけます.)
日時 |
2008年1月23日(水)
14:00〜15:30 山口氏招待講演
15:30〜17:00 岩橋氏招待講演
17:30〜 懇親会 (会場未定,実費負担にて)
|
ご案内 |
会場:
東京電機大学 神田キャンパス6号館2階(6201教室)
〒101-8457 東京都千代田区神田錦町2-2
http://www.dendai.ac.jp/d2_guide/access_index.html
交通:
JR: 御茶ノ水駅 徒歩8分/神田駅 徒歩8分
地下鉄: 淡路町駅(丸ノ内線) 徒歩3分/新御茶ノ水駅(千代田線) 徒歩3分
小川町駅(都営新宿線) 徒歩3分 |
|
招待講演1
時間 |
14:00〜15:30 |
講演者 |
山口 修 氏
(株)東芝 研究開発センターマルチメディアラボラトリー |
タイトル |
安全・安心を支える顔画像認識技術 |
概要 |
顔による個人の識別は、非接触で実行でき、ユーザへの負担が少ないことが特色である。これまで、我々は画像照合に基づいたアピアランスベースの顔認識技術を指向してきた。さらなる高精度化を目的として、高速な顔検出技術、多種の顔部品を見つける顔特徴点検出技術、3次元顔向き補正技術、照明変動を考慮した画像フィルタリング技術、さらなる改良を施した部分空間法ベースのパターン認識技術の開発を行った。これらのアルゴリズムの概要を説明するとともに、入退室システムや歩行顔照合システムなどのセキュリティ向けの応用システム等について紹介する。 |
参考文献 |
[1] Mita et al., "Joint Haar-like features for face detection,"
Proc. ICCV, pp.1619-1626, 2005.
[2] 湯浅 他, "静止画顔認証のための自動顔特徴点検出,"
信学技報, PRMU2006-222, Vol.106, pp. 5-10, 2007.
[3] 小坂谷 他, "基準3次元モデルを用いた姿勢と表情の正規化による顔認識,"
Proc of MIRU2006, pp.946-951, 2006.
[4] 西山 他、"物体表面の見え属性分類に基づくSelf Quotient Imageを用いた
顔認識," 信学技報, PRMU2005-89, Vol.105, pp. 33-38, 2005.
[5] Kawahara et al., "Face Recognition based on Whitening Transformation
of Distribution of Subspaces," Subspace 2007, Workshop on
ACCV2007, pp.97-103, 2007. |
|
招待講演2
時間 |
15:30〜17:00 |
講演者 |
岩橋 直人 氏
(独)情報通信研究機構 / (株)国際電気通信基礎技術研究所 |
タイトル |
言語と動作を学習するロボット知能化技術 |
概要 |
一般に,日常生活での共有経験を反映するコミュニケーションは,対話者による環境の理解と,対話者間の相互理解を基盤として成立する.ロボットが,このようなコミュニケーション能力を、実世界における人間とのインタラクションを通して学習するための計算機構について解説する.
本計算機構により、ロボットは,音韻,単語,文法,物体のカテゴリー,動作,タスクに関する知識,語用論的知識など,コミュニケーション能力を構成する要素(信念)をインクリメンタルに獲得し,それらを一つの信念システムとして統合してゆく.この信念システムはダイナミックグラフィカルモデルで表現される.さらに,ロボットは,この信念システムに基づいた発話の生成と理解のプロセスを通して,対話者の信念システムの状態を推測し,自らの信念システムを修正する.ロボットと対話者は,互いにこのような調整を続けること(信念システム間のダイナミックな結合)により,状況に応じて適切に発話を生成・理解し,行動できるようになる.
|
参考文献 |
[1] Iwahashi, N. "Robots That Learn Language: A Developmental Approach
to Situated Human-Robot Conversations," In Nilanjan Sankar: Human-
RobotInteraction, pp.95-118, I-Tech Education and Publishing, 2007.
[2] 田口亮,岩橋直人,新田恒雄, "ロボットによる実世界状況を反映した質
問・応答の学習," 人工知能学会研究会資料, SIG-SLUD-A603-04,pp.15-20,
2007.
[3] 岩橋直人, "人と機械の共有経験を基盤とする言語コミュニケーションの
計算機構とシンボルグラウンディングの階層性," 人工知能学会研究会資
料, SIG-FPAI-A503-05, pp.25-32, 2005
[4] 岩橋直人, "言語コミュニケーションのための機械学習," 特集「機械学習、
それが人に及ばざる理由」, 人工知能学会誌, Vol.18. No.5, pp.522-525,
2003.
ホームページ:
http://www.slc.atr.jp/~niwaha/index-j.html |
|
ホームへ戻る
|